私の先輩に自分をしっかりもっていらっしゃる方(つまりわがまま人間)がいます。
思ったことは言う、気に入らないと思ったら帰る、同調することはしない、その場の空気が悪くなっても気にしない
こういう行動をとると、わがまま、そんな小さなこと気にしなくたっていいじゃん、なんで場の雰囲気が悪くなるようなことをするの、など言われたりしがちです。この現場に立ち会ったときは、ペーペーの私はしーんとして真面目な顔をしておくしかないのですが、真面目な顔しつつ、他の先輩方は心の中でどんなことを思っているのかなあ、と思ったりしています。
一見、わがままと言われてしまいそうですが、私は完全にそのわがまま先輩を支持しています。
その方は真剣に生きて、真剣に理想を求めようしているのです。だから理想とは違うところがでてきたら我慢できなくなる。非理想は排除したくなるのです。真剣に生きておらず、そもそもどう生きるのが自分にとって理想なのかの思考もすることさえしていない人は、いろいろなものがどうでもよく感じます。いいじゃんそんなことしなくたって、どっちでもいいよ、まぁまぁまぁ、そのへんは穏便に、そんな感性で生きています。
私は、まあまあまあ、そんなに怒らなくても、そんな感情の方が若干強い気がするので、かけがえのない命を賭して生きている意識がまだまだ弱いのだと思います。真剣さが足りません。
理想の追求に真剣な人、つまり周りに同調することなく自分の理想に突き進み、わがままのレッテルを貼られがちな人は、優秀で仕事ができる人が多いです。理想を追求する力が強いのだから、成果を出すのは当たり前です。アップルのスティーブジョブズが超スーパーわがままだったのは有名な話だし、わがまま先輩も仕事は抜群にできます。私が師事している先生にいたっては「俺は他人に迷惑をかけるけど、他人は俺に迷惑をかけるなよ、そう思って生きている」と言っています。
「人様に迷惑をかけないように」そう言われて育てられるのですが、このようにそれとは逆の生き方をしている方もいて、そういった方々を、
豊かな人生を送っているか、貧相な人生を送っているか、
魅力的な人か、つまらない人か、
一緒にいたいと思うか、一緒にいても時間の無駄と思うか、
教わりたいと思うか、アドバイスなんかされたくないと思うか、
こんな視点でみてみると実に面白いです。