塾の生徒が他チームの試合を見に行ったそうです。
AチームとBチームが戦って両者リードを許さずいい試合。最後の最後でAチームがたくさん点をとってAの勝利かと思われたものの、そのあとBチームがそれを上回る点をとってBチームが勝利したそうです。
その後、Aチームの親が監督に対して、なんでリードしたところで選手交代をしたんだ、と長い時間怒鳴って責めていたそう。
私はこの話を聞いて胸が締め付けられる思いがしました。代わりに出た選手はどんな気持ちだったでしょうか。なんであいつを出したんだ、と大人に大声で言われて・・・。その子はずっと泣いていたそうです。それはそうでしょう。私がその子だったとしても泣きますよ。泣いて泣いて泣き続けると思います。
これは殴って骨折させるよりも、大きくて深い傷を負わせたと思います。自尊心はずたずたです。私は話を聞いただけで苦しくてその気になれば涙も出るくらいなので、本人、そしてご両親の辛さは計り知れない、相当大きなものだと思います。
まあ私は部活では目標に向かって努力して、仲間と人間関係を構築することに価値をおいていて、勝利それ自体はどうでもいいというか、勝てたらうれしいし、負けたら残念、くらいにしか思っていないので、責められてかわいそうにと思うのかもしれません。勝利至上主義の考え方の人は違った感情がでるかもしれません。でもそうだとしても別の方法をとってもらいたかったです。
「あの子、元気に学校行けたかなあ」塾の生徒が言いました。
生徒は試合よりも泣いていた子のことが気になっていたそうです。人を思い遣ることのできる優しい子にこの塾を選んでもらえて良かったです。
その生徒は将来学校の先生になることを考えているそうなので、私としては、ぜひなってほしいです。先生になってもらえたら、たくさんの子供たちが救われますよ。