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おすすめ本 「ぼくは勉強ができない」

今日はおすすめ本の紹介です。

好きな本はなんですか?そう聞かれたときに、好きな本は色々ありますが、頭に浮かんでくるうちの一冊はコレ。

「ぼくは勉強ができない」です。

この本との出会いは高校生の時。現代文の時間にセンター試験の過去問を解いたのですが、そのセンター試験の小説問題で、「ぼくは勉強ができない」の番外編の「眠れる分度器」が取り上げられていました。小説問題は感情を入れて楽しんで読んではいけませんが、このときは読んでいるうちにどんどん引き込まれていき、問題を解くのはそっちのけで何度も読み返しました。まるで私の気持ちを代弁してくれているかのようで、運命の人に会った様な気分。私は授業を抜け出して本屋にこの本を買いに行きたい衝動にかられました。

その日の授業後、本屋に向かい、この本を買ったのですが、思った通り、読んでいて最高に心地よくさせてくれる本でした。そうだそうだ、と何度心の中でつぶやいたことか。眠れる分度器もよかったが、本編のぼくは勉強ができないもよかった。

そしてこの本はこれまでで私は6、7冊買っています。新幹線に乗るときに無性にこの本が読みたくなってそのたびに本屋で買っているのです。買っては捨ててをしていますが、昨日久しぶりに本棚から出して読んだときは3冊ありました。

大人になった今読むと、若干、中2病のにおいがしなくもないですが、それでもおもしろい。本を読むことで高校生だった私の思考、感情がよみがえってくるので、それを楽しむためにこの本を読む、というのもあるかもしれません。

この本には名言がたくさん載っていますが、中でも完全に私が影響を受けてしまったのがこの言葉

「ぼくは、桜井先生の影響で、色々な哲学の本やら小説やらを読むようになったが、そういう時、必ず著者の顔写真を捜し出してきて、それとてらし合わせて文章を読む。いい顔をしていない奴の書くものは、どうも信用がならないのだ。へっ、こーんな難しいこと言っちゃって、でも、おまえ女にもてないだろ。一体、何度、そう呟いたことか。」

小難しい文章を書く人の本を読むと、必ず顔をみて読み続けるか否かを決めるようになってしまいました。

大学の時もそう。私は高校のころ哲学にハマって、この哲学者の授業を受けたい、と大学を決めたのですが、いざその方の講義が始まると、「なんだかぱっとしないな」「いい顔してないな」そう感じて一気にやる気が萎えていったのも覚えています。結局授業に出たのはその1回だけでもう授業にはでなくなってしまいました。

何を言っているか、ということよりも、誰が言っているかということを重視するようになったのもこの言葉の影響が大きかったと思います。

そして、昨日読み返したときにすっと入ってきたのがこの言葉

主人公のお母さんが担任の先生に向かって、


「あなたが教育熱心なのは良く解るわ。でもね、それだけじゃつまらない。いい?子供は、つまらない人間を決して好きにならないわ。 ~略~  実感のない言葉は、人の心を打たないわよ。」

確かに私も子供のころ、大人を、つまるか、つまらないかで判断していました。

つまらない大人にならないように、これからたくさんの経験を積んでいかなくてはなりません。

この塾の生徒には今はピンとこない本かもしれませんが、もう少し大人になった高校生になった頃には楽しめる本なんじゃないかなと思います。おすすめの1冊です。

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