私は自分を変える訓練の一環として、信念を変える取り組みをしています。
私の中で特に強く「こうあるべき」と入り込んでしまっている価値観を変えるのです。
自分を探ってみて、強く入り込んでしまっていると感じたのが「ご飯は残さずに食べなければいけない」というもの。これが強く入っていて、自分の子供にも「ご飯は残さず食べなさい」と言ってしまうので、これを変えてみようと思ったのでした。
「食べたいものを食べたらいい」という考えも確かにあります。そしてこの考え方を持っている人が少しずつ増えてきているように私は感じました。私はこれが受け入れられていないので、受け入れる練習をすることにしたのです。
なぜ「ご飯は残さず食べるべき」という信念が強く私の中に入り込んでいるか、探ってみたところ3つの原因が考えられました。
1、貧しかった。
2、大学の頃、友達がバイトに言っている間に私はよくご飯を作って待っていたのですが、そのとき残されると悲しい気持ちがした。
3、ある人から「食べ物の好き嫌いが多い人は、人の好き嫌いが多い」と聞いて、自分なりに検討してみたところ、確かにその通りだと思った。
この3つの原因が大きく私に影響を与えているように思いました。
まずは原因を認識して、「食べないってことはその人の体がその栄養素はもういらないと判断しているのだ」と思うようにして、少しずつ自分の信念を穏やかにしていくようにしました。
この取り組みの最中に、自分は炭水化物、甘いものを食べすぎるとおなかを壊すことに気づいて(大学の頃からの悩みの原因がようやくわかった)、あまりご飯やうどんなどは食べたくない気持ちが出てきたことから、残す派の気持ちが受け入れられるようになってきました。それでも私は全部食べますけどね。
箸が綺麗に持てることで不快な気持ちになる人はいないが、箸の持ち方が汚いことで不快になる人がいます。これと一緒で、ご飯を残さず食べることで不快な気持ちになる人はいないが(もしかしたら卑しいと思う人もいるかもしれない)、ご飯を残すことで不快な気持ちになる人はいると思うので、私の子供にはそう言ったことを伝えて、できるだけご飯は残さないように協力を要請する方向でやっていこうかなーと今は思っています。
他には、「勉強はできなければならない」この信念も変えようと試みています。もう取り組み始めて3年くらい経ちました。
私自身が、テストの点数、順位、偏差値の評価基準の中で生きてきて、これらの価値観の中では比較的成果を出せてきた方なので、私の奥深く深くの芯の部分まで浸食されており、払しょくするのは並大抵のことではありませんでした。「ありませんでした」というと完全になくなったように聞こえますが、まだあります。ありますが、だいぶ消えてきました。
今は子供がテストでどんなにひどい点数をとろうと、心は揺れません。怒ることはありません。でもいい点数をとってくるとやったじゃん!ってちょっとうれしくなってしまいます。だからまだ消えきってないとは思うのですが、できたときに喜ぶ感情は自然でいいことだと思うので、これは自分のなかではよしとしています。
時間はかかりますが、信念の原因を探って、その原因に対して自分の中で議論を少しずつ少しずつ時間をかけてやっていけば、少しずつ少しずつ変わるものだと思いました。これを積み重ねていって自分を変えていこうと思います。
あと自分の変化を観察することで、他者への働きかけの参考になります。私にとっては相手を変えるというよりも、解釈を提供して、秋を迎え木々がはらはらと葉を落としていくイメージが今はしっくりきています。