そういえば、中間テストが終わって順位がでそろいました。これを伝えなきゃと思っていて忘れていました。
明らかな順位上昇がみられましたら、ぜひ手放しでほめて、努力を認めていただきたいと思います。子供たちにとっては、お母さんに認められることが一番の励みになるのです。
もちろん、まだまだ至らない点はあるかもしれません。でもそれは指摘しないであげてください。なぜなら、失敗した点は誰よりも本人が一番悔しく感じているからです。だからそこをわざわざ言う必要はありません。もうわかっていますから言わなくても大丈夫です。
昔ですね、漢字100問テストがあるといって頑張っている子がいました。テストが返ってきて塾に来たのですが、うかない顔をしています。あちゃー不合格で追試だったのかなあと思って聞いてみると、98点とのこと。「すごい点数だね!でもなんで元気ないの?」と尋ねると、「何で2問できなかったんだ、見直ししたらできたはずってお母さんに言われたから」と言いました。私はそれを聞いてびっくり。
その子はたぶん、漢字テストがいい点数だったから、お母さんが喜ぶだろうと見せたんだと思うのです。「がんばったね」と声をかけてくれると期待してわくわくしていたら、逆に注意されてしまった・・・。この時の落胆はいかばかりであったでしょうか。私もそんな経験をしたことがありますから、その子の気持ちは痛いほどわかります。その子の気持ちを思うといたたまれなくて、すぐお母さんに電話しました。
お母さんは、何も考えず発した言葉が子供を傷つけていたことを反省していらして、これからは子供の頑張りを認めてあげるようにします、とおっしゃってくださいました。とりあえずはよかったと思うものの、同時にこれが手遅れであろうことは私はわかっていました。
案の定、次のテストのときです。その子はまたもやいい点数をとってきました。「またすごい点数をとったね。お母さん褒めてくれた?」と聞くと、「うん、まあ。でもお母さんは満点でないと満足できない人だから。ただ口ですごいねっていってるだけだよ。」といっていました。
やっぱりそうなってしまいますよね・・・。
この件は極端な例だとは思いますが、ダメな点を指摘される減点方式だと子供は息苦しくなります。何より「テスト=お母さんにテストの愚痴を言われる」となってテストにマイナスイメージを植え付けることは私としては絶対に避けたいこと。テストとは本来、過去の自分を超えることができる機会であって、それを実現することはとても心地よく楽しいものであるはずです。
点数が上がったこと、順位が上がったこと、そのことで子供たちは達成感を感じ、また次はもっとがんばろう!と思っています。そしてお母さんにもこの頑張りを認めてもらいたいと思っています。ぜひ、やった!という気持ちを一緒に共有してあげてください。それがまた子供たちの次への頑張るエネルギーになりますから。よろしくお願いいたします。